2015年5月2日土曜日

WordCamp Kansai 2015 - GPL勉強会に参加して #wck2015 #gpl

WordCamp Kansai 2015実行委員向けのWordPress 100% GPLを理解するための勉強会に参加してきました!
今回の会場は、JUSO Coworkingです。前回は、第40回 WordBench大阪「Git、Githubを使ってWordPressをバージョン管理しよう」で訪れました。


関連情報



以下、参加した筆者のメモです。
理解が足りない部分もあるかもしれません、その場合にはコメントいただければ嬉しいです!

GPLの原文読んだこと有りますか

日本語訳でも原文でもなかなか理解するのは難しいでしょう。

オープンソース・ソフトウェア

ライセンス形態として、大きく分けると2つある。

Copyleft(利用者側の自由)


代表的なのがGPL。ライセンスを守る義務が生じるが、利用者は最大の自由を得る。
利用者はライセンスについて、ほとんど(スプリット・ライセンスなど注意が必要な場合あり)問題にしなくてよい。開発者側は、GPLを例にあげると、GPLが適応されたソフトウェアを改良、改変、利用等をして新たにソフトウェアを作成(二次利用)した場合には、GPLを適応してね!というように派生物に対しても自由に利用できるようにライセンス適応を義務付ける。

Permissive(開発者側の自由)


自由な再利用性、ライセンスそのものも自由。
開発者は、プログラムの二次利用によって作成されたソフトウェアのライセンスを制限するなど自由にしてよい。その半面、利用者はどのようなライセンスになっているか、個別に確認し配慮しなければならず、利用する側にとっては使いにくくなるデメリットになる可能性がある。

Permissive の場合には派生物や二次利用物がクローズド・ソフトウェアになりがちではないか。

何故100% GPLなのか

まず100% GPLとは何かというと、すべてに対して、GPLライセンスを適応し、スプリット・ライセンスを認めないものとなる(外部参照しているもの含む)。通常、WordPressはCSSやJavaScriptなどはGPLである必要はない。あくまで実行プログラムコード(WordPressならPHP部分)がGPLであればよい。

そのため、画像やCSS, JavaScriptにGPL以外のライセンスを適応する(ライセンスをわける)利用する形態(スプリット・ライセンス)であることもある。

ちょっとまって、何故そんな考えができるの?


※ここは後から調べて補足した部分です。

根拠は、テーマも GPL ライセンス(WordPress.org公式サイト)において、WordPressの生みの親であるマットさんが、GPL権威である方へ質問され回答を受け取った内容の日本語訳があるので、これをみたら分かりやすいかなと思います。

つまり、CSSもテンプレートに直接書き込んだら「派生物」なのでGPLである必要があるが、CSSファイルとしてWordPressから読みだしているだけなら派生物とはみなされないので、適応範囲外であるということでしょうか。

もっというと、WordPressによってプログラム処理して生成したものはGPL適応ということかな。CSSファイルを読みだしているのは生成しているわけではない。しかし、WordPressのテンプレートに直接書き込むと、それは何らかの処理をされてHTMLファイルとして生成することになるという違いがあるってことかと理解した。


WordPressコミュニティ(WordCamp含む)では100% GPLを尊重し、推進する。何故か。


まず、WordPressの根幹的な考え方に

より多くの人にプログラムを自由に使ってもらうこと


がある。
たとえば作成され公開されたテーマがスプリット・ライセンスの場合には、プログラムコードはGPLなのでその部分の改変をするだけなら問題ないが、画像やJavaScirpt、CSS部分を改変、再配布する場合には、別途ライセンスについて対応しなければならない。

これは自由に使うという考えにはそぐわない。
だから、完全に自由に利用できる100% GPLが推奨されているということ。

つまり、

100% GPLを利用した開発者を応援する


これが2つめのWordPressの根幹を成すコンセプトです。
100% GPLの場合には、著作権について開発者も利用者も熟慮する必要はない。
利用者にとってはハッピーなので特に異論はないでしょう。
では開発者側はどうか。

以下、質疑応答でいくつか出てきた中でメモっておきたいものをメモリました。
そのやり取りの中で、開発者側にとってもメリットがあるということが理解できると嬉しく思います。
また理解できない方!是非WordCamp Kansai 2015に来てみてください。
おそらく、そういった話を聞くことができるでしょう。

jQueryはWordPressに取り込まれているがいいのか?


jQueryは当初、GPLとMITライセンスの選択制。いまはMITライセンスになっている。したがってWordPressに取り込まれたjQueryはGPLにしてしまえばいい。

MITライセンス(Permissive)


開発者側はライセンス自由
Concrete5などがある。そういった場合、利用者する側は、1つずつライセンスが違うので気をつける必要がある。

有料テーマを売ったらだめですか


構いません。
すべてのソースをGPLライセンスで公開していれば問題なし。
DVDなどで配布して欲しいなど言われた場合には、DVD制作費(サービス)は自由に値段をつけて販売はできる。もちろん渡したDVD内のデータはGPLが適応されるので、自由に改変・二次利用されてもなにもいってはいけない。

ならば、売り損ではないですか!


WordPressはかなりの頻度でアップデートされるので、一度テーマを購入したとしても、アップデートし続けないと動く保証がない。結果として、有料テーマをアップデートしつづける必要があり、その部分をサービスとして売り出すのはありではないか。

コードを難読化した場合には、配布にあたらないのではないか


微妙。誤解を与えないのであれば、難読化されていないソースも公開しておいたほうがいい。難読化は場合によってバイナリー扱いされることもあるので。

ライセンス限定して売り出すのはいいのか


たとえばプラグインとか、3サイトのみ利用可とか、そういうのがあるが、100% GPLの概念からはアウトなんじゃないのか。

サンフランシスコで聞いてみたら、それはオッケーと回答されたらしい。
筆者の理解の一つとしては、サービスとして売り出しているからがあるのかなと思いました。つまり、ソースコードはGPLで自由に利用可、アップデートのサービスを売り出すための手法の一つだったらいいのじゃないかということ。アップデートが出来ないのは自由に利用するというコンセプトから逸脱しているんじゃないかという指摘もあり。ただ作成されたプラグインとそのアップデートは別物と考えることもできる。つまり、有料でプラグインを売りだし、アップデート版もまた有料で売り出す。そのアップデートを自動化するサービスは有料で数が限定されている。それはサポートサービスの範疇に入るので契約となり100% GPLの適応範囲外なのではということ。
ちょっと難しいけど、インストール=ソースコードを手に入れるということなので、有料でもソースコードは手に入る。これを改変するなどして二次利用されても文句はいえないはず(もっとも画像がCSSなどスプリット・ライセンスにしているケースもあるけれど)。その文句を言わずに、あくまでサポートサービスだという形ならいいんじゃないかということかなー。

このあたりは問題提起レベルでとまりましたが、そういうプラグインもあるので、一つの考えとしてありなのかもしれませんね。そういうの、Campで議論できたら面白いですね。いろいろな意見が激しくぶつかり合いそうで楽しそう。


2015年5月2日 @kimipooh(初稿 17:15)

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